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執筆者の写真Miyu Kuroki

泥団子を固める


パフォーマンスをしようと思っている。


マダコ的技能実習制度のこと、マダコ的技能実習生のコノワタ紫づ子さんのこと。そして、インドネシア人技能実習生でありマダコ的生存技能習得者のNさんのこと。


今、わたくし黒木はパフォーマンスのハコを作成中だ。



どこの国でもない感じにしたくて、この舞台の上で和服を着た私(あるいはコノワタ紫づ子さん)が歌い踊り熱弁する予定。


とりあえず手を動かしながら考えていこうとのことで作り始めたのだけれど、この段階の作業って例えるならば泥団子を作るみたいって思ったり。

両手でぎゅっと固めて、だけれど力を入れすぎて崩れたり、崩れたものをまた固めたり。


そんな仕事だと思います。


今日友人と話していて、「どうして黒木さんはパフォーマンスをするの?」と質問を受けました。


うーん……私の作品においてパフォーマンスは、必ず演者が私自身でないといけない。

例えるならば、憎いやつにカタキを討つとしたら、誰かに殴って欲しいんじゃなくて自分自身でぶん殴ってやりたいみたいな、そんな感じ。

話すならば私自身の言葉で話したいし、パフォーマンスは身体全部の発話である。


何よりも

私の中で一番尊いこと、というか美しいもの、胸を打つものと表現できましょうか、

それは弱く脆弱な存在が、偉大なるもの、大きなものに身を委ねるような、小さきものが自分に与えられた天分の内で精一杯の精魂を燃やす姿、その姿勢であったりして。

だから、私は与えられた自らの体を精一杯伸縮させて表現したいのかな、なんて考えました。


ちょっと格好つけちゃったかな。でも言葉にするとそういう感じかピッタリくるのかな…なんて。



ちょっと照れくさい。


黒木美佑

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