これがもぬけの殻というのだろうか。
私の部屋からすっぽりと、たましいが抜け落ちてしまった。
これが世に言う「清潔」というものなのだろうか。
と、言いますのも、私の部屋が片付けられたのです。
いや、本来は人間として感謝し倒すべきなのかもしれない。
だけれど腑に落ちない。
私は拒絶したのです。「片付けてほしくない」と。
だけれど片付けられることに。
泣きました。
たましいを失った私の部屋には、美しく整然と物が並んでいる。自分で片付けたクセがなく、物のまとめ方も、しまい方も、母のクセらしい。
これが「美」であり「善」なんだろうな、でも、どうしても腑に落ちず、
片付けてもらったのにも関わらず
暴力、という言葉さえ浮かぶのです。
私の部屋には私の規則があるのだし、チョコパイを食べた空袋が布団の足に触れるのも、この前泣いたティッシュが枕元に積層を成しているのも愛おしかった。あ、こんなに毛が抜けたのかと、その時間の経過も楽しかったのに。
sweet home sweet は戻らないのか。
雑然ながらも楽しい我が家。
私の部屋は「醜」であったのかなぁ……
私はあの部屋を愛していたのだし、私一人の匂いが染み付いた、泣くにはぴったりの場所だった。
今や布団さえ、他者の匂いがする。
眠れないなぁ……
くろき
他の人にとって「醜」で「悪」だったとしても、自分にとっては違うのあるよね、わかる 部屋の整頓具合も、好みってのに入るのかな