こんにちは、高梨です。
10月26日にしばふくんがあげた記事「フリマアプリ0円物品スピーカー」でこんな一文が。
[今回もディレイというワードを聞いてからは、音を発するものを作るのかなと。例えば、それを一旦分解したものと廃品でスピーカーを構成して歪んだ音が出れば良いなとか考えてます。]
いいじゃん〜〜!!!😎😎😎😎
それについてはノイズミュージック・ヴィデオノイズでの手法のひとつを
僭越ながら私からひとつ紹介しましょう。
サーキット・ベンディングです。
[簡易オーディオ機器の回路をつなぎ直し、音を鳴らして愉しむサーキット・ベンディングは、1960年代半ばにムーヴメントにまで発展した。]YOUTUBEリンク概要より引用
1960年半ばに流行ったものですが、あれから50年以上が経ち近年下火になりました。
[デジタル映像機器が普及した近年は、クリアーな映像が氾濫して、ノイズが映像の世界から消えてしまったようにも思われる。そうしたなか「サーキット・ベンディング」と呼ばれる、市販のヴィデオ機器の電子回路をさまざまに加工し、映像や音声を変調させるムーヴメントが欧米を中心に現われつつある。また、アナログな映像機器のノイズが持つ偶然性や先鋭性を利用した表現を行なうヴィデオ・アーティストたちも現われてきている。]河合政之著,現代美術用語辞典ver2.0https://artscape.jp/artword/index.php/ノイズ(映像)より引用
デジタル化される前までのヴィデオは高価な業務用・放送用のカメラを使用しない限り、ノイズの発生から逃れられないものでした。
しかし、デジタル化・高品質化が進むとノイズの発生がどんどん減少していきました。(そりゃそう)
そこで彼らは、自分たちで回路をショートさせることで
ノイズを発生させるようになっていったのです。
では、なぜ近年下火になっていってしまったのか。
私が考えるに、フィルムの衰退とスマートフォンの普及です。
今やフィルムを現像してくれる写真屋さんはほとんど大手チェーン店に限られており、
ヴィデオフィルムに手を加えてみても再生する機器はほとんど販売されておりません。
また、スマートフォンでお手軽に写真が撮れる上に
それをデータのままウェブ上に公開することが主流になりました。
わざわざお金をかけて現像したり、
物体として写真を残さなくてもデータとして保管することが可能になりました。
アプリでフィルムカメラ・トイカメラ風の加工を施す場合もあります。
たまたましばふくんのこの記事にもトイカメラの記載がありますが、
やはりトイカメラ風の加工した写真と本物のトイカメラで撮られた写真では全く違いますね。
トイカメラすごく魅力的です。
もうすでにある技術だし、一度流行ったものをまたやるってさぁ
n番煎じ感あるよねって正直思うところもあるけれど
でも今やる意味もあるよねって思います。
フィルムが衰退して、ヴィデオ・写真が情報でしか残らない今だからこそ。
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スピーカーの話とトイカメラの話を同列で語るしばふくん
勘がちゃんと働いてるじゃん、やるじゃん。笑
もしかしてもうサーキット・ベンディングも知ってたかな
でもおもちゃを改造して装置に変えること、私も考えたいなぁ
ってちょうど考えてたところだったので
ついでに記事にしてみました!
高梨
サーキットベンディング、目から鱗だしめちゃくちゃ面白いす。(知らなかった)
ちなみに、トイカメラは、フィルムカメラで写真を撮ってるジャマイカ人の友人に影響されて始めました。
サーキットベンディングちょっと色々見てみます!